関連するテーマの読書の効果

 今、2冊の本を交互に読んでいる。『ワークショップ型授業が子どものやる気を引き出す』と『「考える力」はこうしてつける』の2冊である。最初の本はもちろんワークショップ型授業の実際や方法について書かれたものである。後の本は「振り返り」や「メタ認知能力」の重要性を主張するものである。この2冊をとっかえひっかえ同時に読んでいるのだが、今日、2つの本がリンクする記述にぶつかり、私の中で発想がスパークした。

「内省力は育つ」

 2つの大学で同様のワークショップ型授業を行った。
 どちらもテスト学力に遜色はない。ところが、ふり返り文を書かせると大差が出た。一方が「感情と思考の足跡を克明に書き記す」のに対して、他方は「抽象的で曖昧な言い方・言い回し」が多かった。
 最初は資質的な違いがあるのかもと考えた。
 しかし、「感情と思考の足跡を克明に書き記す」ふり返りレポートの中に「内省力の訓練」の痕跡を見つけた。そのレポートの中にある痕跡を一定程度パターン化して、もう1つの大学の学生たちに指導してみた。
 するとイッキに「ふり返り」の文が生き生きしはじめた。
 内省の力は思考指導・文章指導で劇的に伸びる。
 小学生でも可能だろうと考えている。
『ワークショップ型授業が子どものやる気を引き出す』p97

 『「考える力」は…』の方はまだ読み始めの方で、ふり返りをどのように行わせるのかが具体的に分からないのだが、この『ワークショップ型授業…』を読むことで、その可能性が少し見えてきた。ふり返りについて調べてみるのも面白いかもしれない。
 関連する本を複数冊同時に読み進めるのは良いかもしれないな。別の内容でリンクすることがあるかもしれない。