卒業式

 今日は本校の、全日制第60回卒業式でした。旧制中学から数えると116回目ということになります。
 卒業式というのはいいものですね。人間の善意というものがぎゅっと凝縮しているような時間です。卒業していく18歳たちの、高校での3年間を祝福し、前途の幸いを信じ、互いの健闘をたたえ合う、そんな時間です。この時ばかりは、あれほど手を焼かせたあいつも、かわいい一人の生徒です。(^_^)
 今年の3年生たちも、担任の呼名に対して一人一人まじめに返事をしてくれました。昨年から始まったことです。それまでは、中にふざけた返事をする生徒がいて、せっかくの雰囲気をぶちこわしにしてしまうこともありました。やはり返事はきちんとした形で行ってもらうと、とてもとても気持ちのいいものです。

 そして、昨年のことをありありと思い出しました。私の大切な生徒たちとお別れをした日。旧3年8組の生徒たち。LHRで号泣したこと。何とも寂しく、恥ずかしく、晴れがましい日でした。
 あれから1年。時の自浄作用は大きいものですね。今はもう、それほど寂しくなくなった自分がいます。そして、もうすぐ現1年4組とお別れする日が来ることを寂しく、残念に思います。私にとって生徒たちは、その時その時に私の全精力を傾けることのできるかけがえのない相手です。教師という職業の、苦しくも素晴らしい点です。これがあるから教員はやめられません。