離任式

 今日は2006年度の終業式、そして離任式である。本校の離任式には卒業した3年生も出席する。もちろん出席できる者だけだが、8割くらいの生徒たちが出席する。特に今年は、3学年の担任団11名から3人が離任するので、しかもその3人は3年生を始め生徒たちに絶大な信頼を置かれているので、たくさんの3年生たちが出席してくれた。よしよし、良い子たちだ。
 朝は1年生と教室の掃除を行い、その後1,2年生はLHR。そして終業式・離任式となる。私は次々にやってくる3年生たちの相手をする。8組の生徒が何人か来てくれて、4月からの新しい住所を書いたカードを置いて行ってくれる。新天地での生活が始まるね。ある者は4年、ある者は6年。どんな出会いと学びが待っているか、どんな人生が待っているのか、不安もあろうが、楽しみである。君たちが去っていくのは寂しいけれど、これからの一人一人の人生が幸いなものであるように、ひたすらに祈るものである。
 離任式の前に3年生は第2アリーナに集合する。懐かしい顔、顔、顔………。これらが一堂に会する時はもはや二度とやってこない。まあ、同窓会でもするなら別だけれどね。何と特別な時だったのか。何人かに話をし、何人かから話しかけられる。うーん、この自然な一体感がたまらなくいいんだなぁ。
 離任式は20名近くの職員がそれぞれ別れの挨拶をした。長い方で11年、短い方で教員では3年、事務職では2年。しかし、それぞれの方が一様に短いと感じるだろう。本当に充実した時を、我々教員も送ることができたのだ。新潟高校という特別な場は、教員にも生徒にも、特別な経験を与えてくれるのだ。
 離任式の後は、生徒が大挙して職員室に押しかけて、離任される先生方に挨拶をする。挨拶やら、写真を撮るやら、中には涙を浮かべている者もいる。さらに3年生にとっては職員室を訪れる最後の機会となるだろうから、これまた大勢が押しかけて、担任などに別れの挨拶をする。私のところにもたくさん来てくれた。ありがとう。卒業式の日には十分に挨拶をできなかった生徒たちが、ちゃんと来てくれて、「お世話になりました」と挨拶をしてくれる。中には、長く話し込んでくれた者もいる。みんな、本当にかわいい生徒たちだ。本当にありがたい者たちだ。本当に、素晴らしい人たちだ。そして、本当に大好きな君たちだ。

今日で、3年生とお別れ

 3年生たちのほとんどがいなくなった頃を見計らって、3学年団で下足ロッカーの大掃除を行う。これまた例年の行事である。まだ残っている靴を処分し、ゴミやホコリをすべて掃き出し、ロッカーの1つ1つをぞうきんで水ぶきする。担任と副任とで格闘すること40分。この仕事も無事終わった。
 これで、本当に3年生に関する仕事は終わった。後は4月からの住所のリストを作成するくらいだ。我が8組は、浪人する者は何とか2桁にならないで済んだ。他は、北は北海道、南は鹿児島へと散らばっていく。彼らの新住所をリストにし、また卒業式の時に撮影した写真と新住所の一覧を郵送しようと思っている。それが終われば、本当に全てが終わる。でも、今日は一つの区切りだ。もはや校舎には3年生のいる場所がなくなった。今度はそれぞれの新しい地での居場所が待っている。今日こそが、本当の意味での3年生とのお別れである。ありがとう。ありがとう。何度この言葉をつぶやいたことだろう。しかし、いくら言っても足らないほど、この言葉が溢れてくる。ありがとう、3年8組。ありがとう、3年生。そして、さようなら。元気でね。

今日から新1年生モード

 3年生との別れの寂しさがまだ癒えぬまま、実は私は新1年生の担任となる。まったく、少しくらい別れの余韻に浸らせてくれ、と言いたくなるが、同じ境遇の人が他に2人もいるので、まあ仕方あるまい。それに、何事も引きずるタイプである私にとっては、新しい生徒たちを背負わなければならない方がかえって気が紛れていいかも知れない。ということで、今日から新1年生の担任としてのモードに切り替わります。気持ちはすぐには切り替わらないけれどね。
 新1学年の学年会に出て、その後で新1年の教室に行き、机やロッカーの状況を確認する。そして使えそうもない机等を交換する。しかし、あまりにその数が多く、今日だけでは終わりきらなかった。明日も継続して作業である。
 目まぐるしい1日であった。懐かしい生徒たちの顔、そして先日の合格者オリエンテーションで会った1年生たちの顔……。多くの顔が私の意識を駆けめぐる。しばらくはそんな状態が続くだろう。さて、忙しい春休みになりそうだ。新しいスタートに向けて、3年生ばかりでなく、私の方も準備開始! である。