鷲田清一「自由の制服」の授業

もう1クラスの現代文は、評論に入る。鷲田清一の「自由の制服」を読むのだが、これがひどい教材である。文章の構造分析をしようと思ったら、この教科書収載の形が元の文章を大幅に削除して継ぎ合わせた代物であった。よって、通常の形での構造分析が素直には当てはまらない。いやぁ、これは悪文だ(悪文にさせられてしまった文章だ)。それでも何とか構造図を書いて分析した。まず、各段落間の関係を示す語を挙げさせ、この文章の構造を示す要となる段落を示し、それを用いて全体を序論→本論1→本論2→本論3→結論に分けた。指導書では起→承1→承2→転→結という、起承転結の構造であるとしている。そんなはずはなかろう。ちっとも「転」じていないではないか。もしかしたらこの文章は、この起承転結の4部構成に当てはまるように継ぎ合わされたものなのかもしれない。困ったものだ。