「マルジャーナの知恵」の授業

 2組での授業。現代文は評論を取り上げる。岩井克人の「マルジャーナの知恵」である。現代経済学の考え方の一端に触れることのできる、なかなか面白い教材だ。少々短いのが難点。でも、これで全文なのかしら?
 そして、この授業では、短期留学生が参加した。今日から来週の月曜日まで、短期留学生が3名、本校の1年生の授業に参加する。3人ともアジア系の高校生である。そのうちの1人が何と私の現代文の授業に参加した。それなのに、教材は「マルジャーナの知恵」。これは困ったと内心思った。
 この授業でやろうと思っていたことは、本文を音読し、その後で内容をマインドマップでまとめさせることである。せっかくマップを紹介したのだから、この際どんどん描かせようと思ったのである。そして、マインドマップを描くことで本文の構成も内容も考えようとする。そのことが理解を深めると確信している。
 しかし、その授業に留学生をどのように参加させようか。いろいろ考えたあげく、同じようにマップを描いてもらうが、留学生には自分の国の紹介について描いてもらうことにした。そして、最後の10分間くらいで書き込み回覧方式を導入して、できるだけ多くの生徒にマップを見せようと考えた。
 留学生の生徒はマインドマップを知っていた。そして、なかなか手慣れた様子でマップを描いてくれた。いやぁ、大したものだ。日本の高校生でマインドマップを知っている者はどれくらいいるだろう。留学生に聞いてみると、学校で教わっているわけではないようだ。マインドマップは諸外国では教育分野で積極的に導入されている、ということは知っていたが、こんなに身近にそれを実感する時が来ようとは思わなかった。
 というわけで、全員が何人か分のマップを回覧し、コメントを書いてくれた。なかなか楽しい授業だった。