「マルジャーナの知恵」の授業

 8組での授業。スキー教室の関係で、8組の授業は次は来週になる。今日のうちに「マルジャーナ」は終わらせておきたかったが、意外に説明に時間がかかった。
 最後の4段落の読解である。私が用意した設問プリントを用いて解答を確認しながら説明をする。最初の問題は簡単なのだが、資本主義の基本原理が隠されているものであった、という件あたりから話はわかりにくくなる。論の進め方に省略があるのだ。本文はエッセイみたいなものだから、説明を一から十まで綿密に書いているわけではない。分かるであろう箇所は比喩的な言い方を使いながら一足飛びに論を進めている。しかし、高校生がそれを理解しようとすると、省略部分を補いながら、きちんとステップを踏んで考えていかなければならない。そのステップはこちらがある程度示してやらなければね。そして、ある程度ステップを踏めたら、生徒に質問する。本文との関連を確認するのだ。
 資本主義の基本原理が隠されていたものであったこと、そして現代の資本主義はその隠されていた「差異」そのものによって利潤を得るのだということまでは説明し切れた。現代の資本主義が差異を意識的に作り出すとはどういうことかを説明しようとして、時間切れであった。うーん、プリントの準備に手間取って、授業のスタートが10分ほど遅れたからかなぁ。残念であった。