第4回の読書レポートは……

 第4回読書レポートのための選書を続けている。今回も複数冊を紹介しようと思うのだが、なかなか絞りきれずに困っている。こんな時、司書の方に相談すればいいのだろうけれど、私自身がどのような方向で選書を求めているか分からないのだから、照会してみようもない。何しろ、高校1年生に読ませたい本、という基準だけなのだからね。これまでは、その時までに私が読んでいた本の中で、ぜひ彼らに勧めたいと思うものがあった。それをそのまま紹介していただけである。今回は、私の読書がやや専門的なものに偏ってきているので、彼らにそのまま勧めることができない。
 今のところ、次の3冊を考えている。この中から選ぶか、これを全て提示するか、といったところだ。

読書力 (岩波新書)

読書力 (岩波新書)

「世間」とは何か (講談社現代新書)

「世間」とは何か (講談社現代新書)

認められぬ病―現代医療への根源的問い (中公文庫)

認められぬ病―現代医療への根源的問い (中公文庫)

 『読書力』は、私たちが押し進めている読書指導について、生徒たちにもう一度よく考えて欲しいと思って選んだ。決して教師の自己満足でやらせているのではない。これは、今後社会に出て行く彼らにとって必須となる教養なのだ。
 『「世間」とは何か』は、「仕切りの文化論」を現代文で扱ったので、その関連でぜひ読ませたいものである。個人というものの成り立ちを理解させてくれる。
 『認められぬ病』は、理系・医療系志望者用。もちろん、文系志望者もOK。現代医療の問題点と、その中にあって医療とはどうあるべきかを考えさせてくれるだろう。実は、この本は私自身がまだ読んでいないので、生徒に勧めづらいところである。でも、定評のある本なので、内容には問題ないだろうけれどね。