現代文のテストの解き方(ルール)

 6組と3組での授業。試験後再開された授業で、いきなり現代文が2コマあった。私には珍しくテストの採点が終わっているので、それを返却する。1限の6組などは、私がテストを返すなどとは思っていなかったらしく(毎回遅いですからね……)、驚きの声を持って迎えられた。いやはや……。
 テストを返却した後、最初の評論の問題を解き直しさせる。もちろん、解答例は配らず、解説もしない状態で、である。今回のテストでは減点が非常に多かった。生徒たちは解答のルールを身につけていないと思われた。そこで、まずは自分が間違えた箇所やできなかった箇所に加えて、減点された箇所について、どうすればよかったのかを考えさせるために解き直しをさせたのである。
 その後で、次のことを板書し、ノートにメモさせて説明をした。

現代文のテストの解き方(ルール)

  1. 全般的なこと
    1. 誤字・脱字は減点。抜き出し問題での誤字・脱字は0点。
    2. 指定字数をはみ出したものは減点。
    3. 指定字数は9割以上書かないと減点。半分以下では0点。
    4. 指定字数には意味がある。1つのポイントはおよそ20字前後。そこから、指定字数によっていくつポイントを含めるべきか逆算できる。
    5. 指定字数120字くらいまでなら、ワン・センテンスで書く。
    6. 問いかけ方に対応した答え方をしないと減点。「どういうことか?」には「〜こと。」「何故か?」には「〜から。」
    7. 体言止めは使わない。(体言止めはぼやかすための表現法。言い切ること!)
  2. 評論について
    1. 文脈に沿った解答をする。
  3. 小説について
    1. 小説の設問には2種類ある。(1)論理的設問 (2)小説的設問 である。(1)は評論の解き方と同じ。
    2. 小説的設問には答えが2種類ある。(1)妄想 (2)妥当な解釈 である。2つを分けるのは「本文の根拠があるかどうか」である。
    3. 心情・解釈問題は次の3つのセットで考える。(1)背景・状況 (2)心情 (3)行動・セリフ である。普通は(3)に棒線が付され、その心情を問われる。(2)心情だけを答えてもダメ。(1)背景・状況を踏まえなければ意味がない。(それが「本文の根拠」)

 これらの、特に小説については私が講習の時に説明することである。今回はあまりにこうしたルールから逸脱した解答が目立ったので、特に時間を設けて話すことにした。