「羅生門」の授業もいよいよ終盤である

 6組と3組での授業。6組は6時間目、3組は7時間目である。6組は相変わらず話し合いが不活発である。そこで少々説教をし、話し合いをすることの重要さを訴える。そのせいか、最後の方では少し話し合いが活性化されたかな?
 3組では主題の探究の段階に入った。以下のような流れで行った。

  1. 最初に、もう一度「下人が……になる(する)物語」という形に合わせて、『羅生門』のテーマをまとめさせる
  2. 下のプリントを使って、『羅生門』の主題について再考させる
  3. 個人作業で考えた結果をグループで検討させ、各自の考える主題について考えさせる


実際は、前回の授業でのレポート結果について説明する時間が長くなり、上記の作業の時間配分が少なくなってしまった。これは大失敗。生徒に十分に考えさせることができなかった。
 でも、少なくとも第2段階の個人作業はそんなに時間をかけなくても大丈夫なのではないかと考えた。プリントのように、埋めるべき部分は少ないし、比較的埋めやすい内容を尋ねているからだ。事実、15分ほどの時間しか取れなかったが、大半の生徒は枠内を埋めていた。⑤の「同じような内容の話を思い出してみよう」というのは難儀していたようだが。ちなみに、私の考えるのは「原型の『赤ずきんちゃん』」である。原型の「赤ずきんちゃん」は赤ずきんが狼に食べられて終わってしまう。その教訓は……、「親の言うことを聞かないとひどい目に会う」ということである。このしょうもない結末はしたたかさを身につけた下人に通じるものがある、と思うのだが……。ちょっと苦しい? あなたならどんなお話を思いつきますか?
 生徒にはプリントを提出してもらった。これを見るのが楽しみである。彼らはどんなことを考えてくれたか、こうした授業を行う楽しみはここにある。