「木曾の最期」の授業

 9組と1組での授業。どちらも「木曾の最期」の最初の部分の口語訳を進める。
 まずは巴が落ちのびるまでの部分を全員で音読し、その後、ペアで指名する。この箇所は読めばすぐわかる部分が多いので、少々長めに区切って指名する。使っている教科書で4〜5行分くらい。そして、片方が音読をし、もう片方が口語訳をする。そして、その訳文を完成させるのと、様々な説明をするのは私、というわけである。
 生徒の口語訳はなかなか正確だ。訳しやすい文章であるからこそなのだろうが、それでも文法事項が身に付いているからできる技である。立派なものだ。
 今日の箇所では2つの大きな問題を考えさせたかった。

  1. 当時の武士の戦いぶり = 名誉ある「死」とはどのようなものか
  2. 義仲はどうして巴御前を逃がしたのか

 この、最初の問題が問題である。文章自体からは、自分の身分・官位にふさわしい相手と戦うこと、それがかなわなければ自害すること、ということが読み取れる。よって、義仲はそのどちらも実現できなかった不憫な無精、という読みである。しかし、これは正確なことなのだろうか。果たして、当時の武将たちの理想の戦いというのはどのようなことなのだろうか。
 『検定絶対不合格教科書 古文』をもちろん読んではいるのだが、そのことについては触れられていなかった。当時の戦い方、というのを知りたいものだ。