枕草子の授業

 7組での授業。「宮に初めて参りたるころ」に本格的に入る。
 まず、敬語を明記した本文プリントを配り、敬語に注意して各部分の主語を確認して、主語のまとまりごとに本文を20に区切るよう指示する。生徒にはなかなか難しそうだった。最近、古典や古典講読の授業では、このように本文を短く区切ることをさせている。そして、それを意識付けさせようとしている。
 我々が文章を読む時、長い文章を一気に読もうとはしない。部分部分を理解しながら、全体をつかむようにしているはずだ。それは現代文の場合、部分部分は読んでいけば分かるので、苦労せずに「部分から全体へ」という流れができている。しかし、古文や漢文の場合、意識して部分を区切っていかないと全体像が理解できない。つい、部分部分の正確な口語訳にこだわってしまって、文章全体としてどういうことだったのか、という意識が持ちづらい。そこで、まずは文章を意味のまとまりごとに部分に区切り、それを理解していくことで全体像を把握する、という流れを意識的にやらなければならない、と思う。
 最近の授業では、その意識付けをするために、本文の訳に入る前に文章全体をいくつかの部分に区切る、という課題をさせている。今日の古典の授業でもしかり。上記の古典講読における漢文の本文課題プリントもそうしたものである。「管鮑之交」を10の部分に区切ろう、というものなのだ。
 さて、そのように「宮に初めて参りたるころ」の本文を細かく区切った後に、文章の背景説明をして、各部分の口語訳に入っていった。背景説明がけっこう時間がかかったが、口語訳は思った以上に進んだ。非常に順調である。