冬期講習2日目

今日は小説の読み取り方・問題の解き方について解説する。
小説は構造がある。冒頭(物語の始まり)→発端(事件の始まり・二つの対立する勢力の最初の出会い)→展開→クライマックス(二勢力の力関係の決定)→終結(事件の終わり)となる。これはクライマックスを頂点とする山登りの図で表せる。そこで、小説を読む際には発端がどこか、クライマックスはどこかを読み取らせるのが重要になる。
さて、小説の問題文には一つの特徴がある。それはいきなり発端から始まるパターンが多い、ということだ。最初から二勢力の出会いがあり、事件が展開し、クライマックスを迎えて終結する。したがって、小説の問題文には、登場人物の紹介に当たる「冒頭」の部分が欠落していることになる。
そこで、小説問題を解く際には、次の点に注意して文章を読む必要がある。

  1. 登場人物に関する情報を示す部分に傍線を引く
    1. それは多くの場合、「主人公」と「影響を与える人物」の二人になる
  2. 主人公の心情を示す部分に傍線を引く 次の点に着目する
    1. 感情語
    2. せりふ
    3. 行動
    4. 背景描写
  3. クライマックスの後、主人公の認識の変容を示す部分に傍線を引く

以上のことを生徒に伝えた後、問題文の傍線を引かせた。


しかし、生徒の中には小説をよく読める者がいる。私などがとうてい気づかなかったことに、ちゃんと気づいて解答した者が、2クラスで1人ずついた。たいしたものだ。