中学校の卒業式

 私の長男は今年中学3年生である。そう、私自身も高校3年生の受験生を教えているが、自宅でも受験生を一人抱えているわけだ。今日はその長男の中学校の卒業式が行われた。どうやら新潟市内の中学校はだいたい今日が卒業式であるらしく、私の同僚で同じく中学3年生の子どもを持っている方は午前中に休みを取っていることが多かった。私も午前中休みを取り、この中学校の卒業式に備えた。
 だが、実は私は卒業式には行かなかったのだ。我々にはまだ幼い三男がおり、この子を連れて夫婦で卒業式に出ると、おそらく私は式の途中で三男を外に連れ出さなければならない事態が起こるだろうと思ったからだ。また、中学校までの交通手段も問題だった。一番大きな理由は、私が卒業式に出るのが嫌いなことだ。式典、特に卒業式には何故そんなことをするのかよくわからない行動を取らせることがままある。そうしたことに、私はほとんど耐えられない。自分の中に矛盾を感じていることに、寛容に唯々諾々としていることがどうにもできないのだ。いや、単なるわがままだとも言えるのですけれどね。
 案の定、妻を中学校まで送ったその途中で、礼服を着て学校に向かう父親の姿がちらほら見られた。私の感覚では、親が礼服を着ることが理解できない。礼服ではなくて、普通の背広で十分ではないか。もちろん、ジーンズというわけにはいかないだろうが(それもありの人もいるだろう)、何故わざわざ礼服を着なければならないのか、その感覚がわからない。えっ、私が非常識? そうかなぁ。だって子どもが主役の式典でしょう。子どもがきちんとした身なりになるのは当然だが、親はそれを見守るだけの存在ではないか。何故、その親が着飾らなければならない? 親の自己満足に過ぎないような気がするのだが。
 というわけで、世間の常識について行けない私にとって、卒業式に出席するのは苦痛でしかない。そこで、今回はわがままを言ってパスし、三男と一緒に家で留守番をしていた。三男はお利口に、おとなしく一人遊びしていたり、一緒にテレビを見ていたり、しまいには私の膝の中で寝てしまった。可愛い奴である。(^_^)
 午後からは学校に行き、勤務する。国公立大学の前期試験の結果が次々に入ってくる。今日まででだいたい大半が開き、明日・明後日と超難関大が開く。来週には前期試験の大勢がほぼ明らかになる。泣いたり笑ったりはあるだろうが、それはともかくも今年の結果である。淡々と受け入れて、次のステップへと踏み出していかなければならない。後ろを振り返るとともに、前に向かっていかなければ。