「鴻門之会」:沛公が「臣」という理由

 2組での授業。「鴻門之会」をどんどん訳していく。冒頭の部分で、沛公が自分のことを「臣」と呼び、項羽のことを「将軍」と呼んでいる。そもそも、「謝して曰く」である。なぜ彼は、そんなにも項羽に対して低姿勢でいるのかを問題にして、生徒に問うてみた。二人の関係と置かれている状況について理解を深めるためである。
 指名した生徒は「無駄な戦いをしないようにするため」と答えた。これはおそらく自分自身の中にあるリソースを元に答えた、「物語内容駆動の読み」と言えるだろう。これを以下に「要点駆動の読み」に変えていくかが必要である。だが、今のところは生徒に読み取りを期待するのは難しいかな。何しろ1回音読しただけの前の文章の記述を元にすべきなのだから。だが、教科書のページを限定させて、そこから探すようにさせれば生徒は答えられるかもしれない。次はやってみよう。