抜けるような青空の中

 9組での授業。「材のいのち」の2時間目である。
 今日は前回配布したプリントを用い、本文の各形式段落内で重要な箇所に傍線を引かせる。それを全員で確認させた後、それらの関係を「→」「=」「←→」などの記号を使って表現させ、文章構成図を描かせることをさせた。なかなか時間がかかっており、生徒たちに作業をさせている間に廊下に出てみると、あまりの抜けるような青空に、つい写真を撮った。

 しばらく時間を与えた後、生徒2名を指名して黒板に自分の構成図を書かせてみた。


 この「材のいのち」は論理展開の単純な文章である。そもそも「随想」なので、論理展開もあったものではないのだが、それでも、どんな文章にも論理展開はある。「随想」だが、論理展開を考えてみることで、文章構成図を描くことの練習になるのではないかと考えた。
 写真では分かりにくいが、1枚目は第2段の、2枚目の第3段の構成図である。どちらもほとんど直線の矢印のみ段落同士をつなげることができる。二人の生徒はそれぞれ良く工夫した構成図を描いてくれた。矢印の向きを変えたり、「=」でつなげてみたり。短い時間の中、よく頑張ってくれた。
 しかし、私が気づいて欲しかったのは第3段である。ここには、この接続詞の少ない文章にあって数少ないが、「一方」「だが」という逆接の接続詞がある。そこを踏まえて、何が対照関係になっているのかを見つけて欲しかったのだ。指名した生徒は、そこのところが残念ながら表現されていなかった。机間巡視して他の生徒のものを見てみたが、逆接のところをちゃんと表現している生徒も多く、これはほっとした。
 作業の時間が長く、どうかなと思った授業だったが、そもそも現代文は作業が中心になるべき科目である。そう考えれば、良かったんじゃないかな。