国体特編授業4日目

 今日は、8組は漢文の問題2編を、1組は古文の問題1編を、それぞれ解かせて解説した。5日間の特編のうち、文系は4コマ、理系は3コマの授業を組んでいるせいである。
 8組ではH20年度とH19年度の問題を解かせる。それぞれ良くできた問題である。H20年度のものは文章中の対照関係にある語句を明確に読み分ければ問題なくできるであろう。H19年度のものは例の漢詩を含んだ問題である。こいつには3年前の生徒はやられた。それでも前回書いたように、得点の下げ幅をできるだけ少なくしてくれたのは立派である。今読み直してみても、やはり少々難しい問題である。生徒にじっくり考えさせる甲斐がある。
 1組はH17年度の古文の問題を解かせる。H17年度と言えば、これは新課程になって初めてのセンター試験であった。そのためか、国語は古文を除いて非常に易しい問題だった。全国的にも好成績だったし、本校生徒も高得点を挙げた。そこで強気の出願をしていったのだった。懐かしいね。
 その問題だが、古文は少々難しいと思う。文意を取るのはさほど難しくはないが、設問が難しい。文中にある2つの和歌がらみの表現について、その元となった和歌を踏まえた解釈を必要とする設問である。これはなかなか高度だ。生徒はこうした2つの資料に基づいて見解を述べるという訓練をあまり受けていない。まあ、私の場合は、そうした2つの文章を比較検討して答えなければならない問題を定期テストで良く出題するけれどね。当然、生徒は教科書の文章ではないものは初見である。授業で扱った教科書の文章と、それに関連した初見の文章とをつなげて考えることができるかどうか、という形式は私の最も得意とする出題である。今回の前期期末の古文にもそのような問題を出題した。こうした形式の問題は、これから大学での研究や社会での問題解決においていくらでも出会うものである。ここで多少でも訓練しておかなければね。
 このH17年度の問題は、解法やら何やらよりも、じっくりと本文の展開を追っていき、傍線部前後の文脈を理解することで解答できるものである。そこで、黒板に本文の重要部分を書き写し、それに必要事項を書き加えることで説明していった。さて、生徒は分かってくれたかな。