今後の授業

 さて、国体特編も明日で終わる。明後日からは通常授業に戻る。当面、現代文は評論、古典は源氏物語「柏木」、古典講読は「夢浮橋」を読む予定である。しかし、現代文と古典は11月中旬くらいまでに教科書を終え、センター試験対策の問題演習を始めることになる。いよいよ入試対応授業がスタートしようとしている。
 私はこの入試を一つの帰結点として、1年生からの授業をずっと組み立ててきたつもりである。それは一般的に言う「入試に対応した授業」のことではない。国語の力、特に情報活用能力を育成する国語の授業を展開することによって、言語活用能力をつけさせ、それがひいては入試にも対応できる力を育成することになる、と考えている。そのために、1年生からの授業をそうした形で組み立て、組織し、展開してきた。それらの授業で養ってきた力が、このセンター対策演習でも生きるはずだと確信している。
 とはいえ、最近の生徒の様子を見ると、何となく意欲に欠けるように思う。勉強に対する迫力、凄み、意気込みが薄い。「鬼気迫る」という感じでなくても良いけれど、この時期にはもっと勉強に対して執着心が強いはずなのだけれどなぁ。生徒の様子からはまだその印象を受けない。図書館で学習している生徒の人数の少なさがそれを物語っている。この時期に空き席があるなんて、考えられない。
 生徒に対してどんなアプローチが必要なのだろうか。そもそも、本当に私の受けている印象のように、生徒は勉学への意欲がないのか。我々の目の届かぬところで、彼らは必死の努力を続けているのか。うーむ。でも「目の届かぬところ」での努力というのは、ちょっと無意味に思うけれどなぁ。