国体特編授業3日目

 昨日は1組の授業、今日は8、9組の授業があった。どれも平成19年度のセンター試験第3問、古文の問題を解かせて、解説した。
 平成19年度といえば、3年前の担任していた学年が受験した年である。どんな内容が出題されるか、戦々恐々としていたことを思い出す。そして、国語はその前の年に比べて格段に難化し、全国平均は15点くらい下がった。しかしその中で、3年前の生徒たちは国語の成績の下げ幅を、全国平均よりもずっと縮めてくれたのだ。彼らは我々の指導に応えてくれて、国語を大きな得点源としてくれた。まあ、個人レベルでは伸び悩んだ者もいたけれどね。でも、国語の成績が良かったのは、嬉しかったなぁ。
 そんなことを懐かしく思い出させる、少々思い入れのある問題である。こうして再びこの問題に取り組んでみると、やはり本格的な良問であることが分かる。文章自体は敬語の使い方がやや混然としていて、それだからこそ解釈の難しいものだ。それでも敬語に注意し、登場人物たちを「宮」側と「安察使の君」側と2つの対抗的勢力に分けながら整理していくと、文章の流れ、ストーリーの流れが明確になってくる。読解力、思考力を試される、いい問題だ。
 生徒には20分の時間で解かせた後、自己採点させ、それを集計表にまとめて提出させている。それを少し見ると、決して悪い出来ではない。もちろんあまり成績の良くない者もいるが、私の予想よりは得点の高い者が多い。中にはこの問題でも50点満点を取れる者が数人いる。これは大したものだ。この問題で40点以上をとれる者は、十分古文の力がついている証拠である。もちろん、選択肢問題なので、選択肢問題に即した練習を積み重ねる必要がある。今はそこまでやっていないので、まだまだ点数が伸び悩む者もいるかも知れない。心配ありません。11月中旬からは嫌というほどセンター形式問題を解かせるからね。
 集計をさせた後、私が解説をする。この問題は解説のしがいのあるものだ。特に、まず本文の流れを理解して正答のイメージをつかみ、そうしてから選択肢を見て間違い選択肢を消し、残りの2つで異なる部分を比較し、本文に合致するものを選ぶ。そうしたセンター形式問題特有の解き方を解説するのに絶好の問題なのだ。そうしたことを説明していく。
 でも、何となく生徒の反応は鈍いんだよね。中には居眠りをしている者もいる。まだまだセンター試験というものが自分たち自身の問題になっていないのだろうか。3年前の生徒なら、センター形式の問題には目の色を変えて取り組んでいたけれどなぁ。どうも今年の3年生は勉強に対する貪欲さ、迫力に欠ける。
 少々、てこ入れをしないといけないかなぁ。