大人論つながりの本を購入
- 作者: 苅谷剛彦,西研
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2005/03/08
- メディア: 新書
- 購入: 2人 クリック: 20回
- この商品を含むブログ (42件) を見る
もう、この本にはマーカーでガンガン線を引いているし、ページの端を折った箇所は数え切れない。読み終えた後、もう一度しっかりと確認すべき本だ。
- 作者: 苅谷剛彦
- 出版社/メーカー: 弘文堂
- 発売日: 2004/12
- メディア: 単行本
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
そうすると、教育と自由という問題がクローズアップされてくる。苅谷剛彦氏のこの本は、そのテーマを追求した本のようである。そこで購入してみた。これまた読むのが楽しみだ。
- 作者: 加藤陽子
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2009/07/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 31人 クリック: 501回
- この商品を含むブログ (214件) を見る
現在の日本は自由な社会を満喫している。子どもたちはこの自由を所与のものとして受け止め、それが獲得されてきたものであることを知らない。そのため、自らの自由な意志により、その自由に生きる権利を放棄することを主張する政策や政党に賛同することさえできる。
そこで、例えば自由な社会が歴史的にどのようにして獲得されてきたかを、子どもたちに追体験させる授業が必要だと苅谷剛彦氏は述べている。これは高校段階なら十分可能だと。自由が奪われた社会を想像し、そこでどのような不都合が生じるかを考える。そして、歴史がたどってきたその時その時の選択肢を検討し、どちらを選び、どう考えていくべきかを追体験させるのだという。そうすれば、自分自身の自由な意志で、自由な社会を守る人間が育ってゆくだろうと。
この本は、まさにその授業の典型例になるのではないだろうか。日本が戦争という選択肢を選んできた、その過程を生徒に追体験させ、その当時の為政者たちの選択を考えさせる内容のようである。「追体験」授業の典型例として、興味深い。
なお、『考えあう技術』には「追体験」のできる教科として、国語も挙げられている。具体例は示されなかったが……。国語でどんな追体験授業ができるだろうか?