「漁夫辞」の授業

 7組と8組での授業。7組では音読練習をさせた後、白文を見て書き下し文を書く練習をする。このクラスでも、まず白文を見て一斉に音読をしたら、ちゃんと音読できた。そして15分の時間を与えて書かせたが、ほとんどがちゃんと書いていた。まあ、多少不正確なところはあるだろうが、この経験は漢文学習にとっていいことだと思う。
 その後、屈原について国語便覧を使って確認させて、解釈に入っていく。でも残り時間が少なくて、あまり進めなかった。
 8組ではその解釈からスタートする。最初に、この文章の対句について確認する。数カ所の対句があり、それは互いに同じ文法関係になっているし、意味内容も対になっている。したがって、一方が解釈できれば、他方はその解釈を参照して解釈できるわけだ。
 そこで、「世人皆濁、我独清」を前回解釈し終えているので、その対となる「衆人皆酔、我独醒」の「酔」と「醒」の意味について、前の「濁」・「清」との関連から考えさせ、答えさせた。そのために、「酒に酔っぱらうとどうなる?」と生徒に質問して確認してからにした。この質問が面白かったね。生徒は微妙な反応を示し、皆が含み笑いをしていた。私も大いにその雰囲気に乗って、指名した生徒が「記憶をなくす」と答えたので、「もしかして、経験があるの〜?(^_^)」などとからかったりした。こういう時は大いに雰囲気に載るとよろしい。そうすると生徒も安心して(図に乗って)いろいろな発想をしてくれる。後はそれをすべて板書しておき、交通整理をして、まとめ上げていけばいい。私はこういう形の授業が大好物である。
 そんなことをしていたので、意外に進まなかった。まあそれもよいだろう。