「花山院の出家」の授業

 7組での授業。今日は完全に『学び合い』である。いやぁ、良かった!
 大鏡「花山院の出家」に前時から入っている。前回は敬語や文法・重要語彙を調べる課題を記したプリントを配布し、これをやっておくようにと伝えておいた。一応宿題だったのだが、何しろ『学び合い』をさせねばならないので、今日は授業中たっぷり時間を使って、生徒にこのプリントをやらせた。そして、授業終了15分前に小テストを行うが、クラスの平均点が8割を超えるようにせよ、さもないと再テストをする! と言ってスタートした。その際、「平均点を上げるためには分からない者をなくせばよい」のだから、お互いに教え合うように」と声を大にして言った。8組と同じアプローチである。
 さあそれからが興味深かった。半分くらいの生徒はその場で個人作業をしていたが、半分ほどの生徒はすぐさま立ち上がり、机を寄せ合ってグループを作ったり、その中に飛び込んで参加したり、実に活発な動きが見られた。このクラスの特徴は、グループを作る際に男女が入り交じるということだ。8組ではグループは男女で分けられていたのに、7組では席が近い4人やら6人やらがさっと机を寄せた。当然その中は男女が交じっている。そうした状態で45分間ほどずっとお互いに教え合い、質問し合っていた。
 クラスの雰囲気が良いのだろうね。このクラスは担任がいろいろ生徒同士の交流を図っているようである。教室の後ろには青陵祭が終わった後に生徒に書かせたものが貼られている。これは「今の気持ち」と「これからの抱負」をそれぞれ漢字一文字で表したものだ。これはなかなか良いね。ある生徒が書いたものは、(今の気持ち)「終」・(抱負)「始」というものだ。これには感心した。大変正直で、象徴的で、また意欲に溢れている。こうしたものが10数人分壁に貼られている。また、担任はクラス通信をかなりの頻度で発行しているようだ。こうした関わりが、生徒同士の交流を生んでいるのだろうなぁ。
 『学び合い』をするとそのクラスの雰囲気がよく分かる。そして、クラスの雰囲気作りが『学び合い』のせいかを左右するということも。『学び合い』を成功させるためには、授業の準備ももちろん大切だが、クラス作りにエネルギーを割く必要があるのだ、と私は考える。