来年度の目標設定

 上記の一つとして、来年度の目標をどう設定するか、いろいろと考えている。今考えているのは次のことである。

  • 読むことと書くこととを有機的に連動させた授業を展開する
  • 授業において文章を書くことを多く取り入れるようにする
  • 教材を読解したら、そのことについて文章に書く機会を設ける
  • 文章に書く際に、表現をより洗練させ、抽象度の高いものとすることを意識させる

 これまで読書指導、読書レポートなどに力を入れて指導してきた。しかし、来年度は3年生である。読書は推進するものの、読書レポートを継続させることは少々難しいだろう。
 また、これまでの指導は「読むこと」に重点を置いてきた感がある。情報を入手する、様々な意見に触れる、他人の考えを知る、などといったことを意識的にさせてきた。最後の3年生では、それらを自分自身の考えとしてまとめ、自ら情報発信することに主眼を置いた指導をしたいと考えている。そのために、「書くこと」を意識的にさせることを目標としたい。
 そのための方策の一つとして「reader response」を取り入れようかと考えている。これはライティング・ワークショップのメンバーから教えていただいたのだが、授業で取り扱う文章を読んでこさせ、それについての意見をあらかじめ書かせておき、それを集めて読んで、生徒の書いてきた中から授業のネタを見つけて使う、というようなものである。これのよい点は、書くことへの抵抗感を軽減させるということである。何しろ「書くこと」の機会が少なすぎる。「書いて」いないんだもの、「書ける」はずがない。また、「書かせて」いないんだもの、「書ける」はずがないのだ。
 とにかく「書く」。何でも「書く」。そこから、自分の意見をまとめていくために「読む」ことが自覚的に、意識的になっていくだろう。そんな授業を展開してみたいものだ。