「激流中国 上海から先生がやってきた ー貧困の村でー」

http://www.nhk.or.jp/special/onair/080302.html
 滅多にテレビを観ない私が、「篤姫」からの流れでふと目にし、そのまま釘付けになってしまった番組。
 中国には、上海などの都会に住む富裕層の子弟で、大学生の優秀な者が、ボランティアとして内陸部の貧困村へ1年間教員として派遣される制度があるそうだ。中には大学の成績が良くなったり、就職で有利になったりするから行くという学生もあるようだが、この番組で紹介されている女子学生はそうではないようだ。貧困の村に興味があり、自ら志願して、仲間とともに上海から列車で2日(!)、ある貧困の村に向かい、その中学・高校で高校3年生を相手に英語を教え始める。
 この村の貧困さというのがすごい。家内と一緒に観ていたが、彼女が「戦前の日本みたいだ」と言っていた。その通り、貧困のために学業がおろそかになる生徒もいる。父を亡くし、母はけがをし、弟が一家を支えて、借金にあえぎながら姉を勉強させる家がある。生徒たちは午前6時頃から教室の窓の明かりで、必死に勉強している。寝る時間以外はほとんど勉強している。貧困から抜け出すためには勉強しかないからね。すごい世界だ。
 その中で、この女子学生は生徒とともに悩み、苦しみ、涙する。ボランティアだけど、たった1年だけれど、彼女の人生にとってとてつもない良い経験となるだろう。
 こういうボランティアならば、日本にも導入していいかも知れない。