詩の授業
8組での詩の授業。「小諸なる古城のほとり」を正式に扱う。
今回はこの詩の口語訳を中心にした授業を展開した。まず、五七調の文語定型詩であることを確認し、さらに二句一文の対句形式になっていることを理解させる。そして、古語辞典を持ってこさせ、一句ずつ口語訳をさせた。その際、四人ずつのグループを組ませて、お互いに相談させる。こうした作業ではグループ学習が最適である。
ちょうど9班できたので、それぞれに2句ずつを担当させて、黒板に訳文を書かせた。そして、それを修正したり補足したりして、一応の詩の意味全体を明らかにさせた。
その訳文を見ながら、詩の構成を確認する。この「小諸なる古城のほとり」は以下のような構成になっている。
第1連 第2連 第3連
- 時間 朝→昼 昼→夕 夕→夜
- 場所 丘 丘 宿
- 視点 足下→周辺 周辺→遠景 視覚→聴覚
この3番目の視点を確認した時、第3連の箇所で生徒から、「遠景から自分」という解答が出た。ふーん、なるほど。なかなか深いねぇ。周囲の景色から自分の内なる心象風景へと転じていったというわけだ。私は視覚から聴覚へという解答を用意したが、聴覚に移る際にも自身の心を見つめることになるからね。なかなか良い答えだった。感心した。