特編C10日目(最終日)

 今日は受験が終わった生徒などが復帰していて、ある程度の人数が受講していた。今日は古文の問題。相変わらず東大プレ模試のアレンジ版である。
 今回の文章は「うつほ物語」で、仲忠とあて宮の女房が会話をする部分が多くあるのだが、その箇所が解釈するのになかなか骨が折れる。しかし、この話が琴を介しての話であることと、仲忠があて宮に対して恋心を抱いており、何とか気持ちを分かって欲しいと思っているが、あて宮の方はまだその気がない、という場面であることをリード文や本文のいくつかの箇所から読み取ることが出来れば、特に下線部についての問題は類推しての解答がある程度可能である。実際、私もそのようなストーリーが展開するはずだと思って読み進め、解答をしてみて、大筋で合っていた。細かい部分の正確な解釈が出来なくても、全体のストーリー展開を押さえることによって、話のポイントに関する質問には答えられるものである。そのポイントの箇所で、解釈力を存分に発揮すればよいわけだ。
 とはいえ、生徒にとっては難しかったかな。確かに、今回の特編Cで扱った古文の中では一番解釈しにくかったかもしれない。

特編終了!

 今日をもって、特編はすべて終了した。もちろん生徒たちの国公立受験はこれからだし、まだまだ個別指導やら面接指導、小論文指導等は続く。しかし、正規の授業または講習としての特編はすべて終了した。いやぁー、お互いにお疲れさまでした。
 思えば、後期中間考査が終わってからずっと、特編A(センター演習)、特編B・C(二次試験演習)をずっと続けてきた。約2ヶ月半の長丁場にわたり、問題演習を続けてきたわけだ。特編という名の付く日はすべて問題を解き続け、教員の方はさらにその問題の解説まで準備をしてきた。さらに特編B・Cの午後には個別指導が本格化し、ある場合には1日で過去問を3題くらい解くこともあった。当然、学校にいるあいだは特編実施と個別指導で終始し、次の日の授業の準備は持ち帰りになった。私の場合、問題を解くだけではなく、多くは解説プリントも作成したので、連日深夜まで仕事は続いた。ここ2ヶ月くらいの平日の睡眠時間は1日平均3〜4時間くらいじゃないだろうか。その、大変な特編も今日で終了である。終わりが来るとは思えない時もあったが、やはり終わりは来たね。生徒も連日の演習で疲れただろうが、何とか走り終えた自分自身をねぎらいたい。
 とはいっても、この期間が決して辛いばかりのものでもなかったことは特筆に値する。むしろ、毎日の準備は辛いと同時に楽しみでもあった。それはやはり、私の授業を受けてくれる生徒たちがいたからである。生徒たちが真剣に授業を受けてくれ、また問題に取り組んでくれた。そして個別指導で質問に来てくれた。そうした生徒たちがいたからこそ、私も頑張れたのである。生徒が頑張っているから、私も同伴して走り続けることが出来た。まったく生徒のおかげである。新潟高校の3年生諸君に心からの感謝の念をささげたい。
 この間、不思議と体調も守られた。例年、2,3回は風邪をひく私であるが、今年はまだ1回も風邪をひいていない。この苛酷な生活内容のなかで、体調を崩さなかったのは実に不思議である。守られたのだね。緊張していたこともあるだろうけれど。
 これらの努力と労苦が、どうか豊かな実を結んで欲しい。大学合格だけが高校3年生のすべてでは絶対にないけれど、志望校の合格はやはり努力が報われることの喜びを味わわせてくれる大切なチャンスである。どうか、すべての3年生たちにこのチャンスが与えられることを切に祈りたい。
 前期試験まであと9日ほど。どうか体調を整えて、これまでの努力と実力を遺憾なく発揮して、存分に闘ってきて欲しい。私はそのための、できるかぎりの協力をするし、また祈り続けよう。