センター試験前日

 とうとうこの日がやってきました。センター試験の前日である。と同時に、私にとっては理系での授業の最後の日、である。
 センター試験は確かに通過点にしか過ぎない。国公立大学を受験する者(私大も関わるけど)が必ず通るべき当然の時である。あるいはそう思って、淡々といつも通りに、教室の机での授業のように受けるといいものだ。それをすべて認めた上で、やはり「前日」というのは何かしら感慨深いものがある。「よくここまで頑張ってきたね」と、生徒の一人一人に言いたい気持ちだ。もちろん、力を出すべき時は明日・明後日なのだけれど。
 午前の授業の後、すぐに直前の最終確認のためのLHRがある。「受験上の注意」を参照させて、いろいろと細かい注意をする。ついつい細かいことを話してしまい、ポイントを押さえた注意の仕方はできなかったけれど、生徒たちは自分でもう一度確認してくれるだろう。それに、多少忘れたことがあっても、柔軟に対応できるだろうし、また多少のことなら問題ないだろう。何の心配もなく、8組の生徒36名を送り出す。
 最後に机を後ろに下げさせ、クラス全員+私で円陣を組んだ。みなで肩を組み、私と級長・副級長とでエールを送った。8組の後ろの黒板には「一人の時も、決して一人じゃない」と書いてある。その通りだよ。4月からこの36名で、みんなで頑張ってきたんだ。他のクラスの生徒とも一緒に、みんなで頑張ってきたんだ。その日々は、君たちにとって大きな味方だろう。頑張っていらっしゃい。センター試験を楽しんできなさい。そして、月曜日は元気に顔を見せなさい。

授業は2コマ

 理系での最後の授業。10組と9組で、それぞれ古典と現代文の演習を行い、得点報告の紙の裏に感想・決意を書いてもらった。最後の演習問題が一番悪かったと嘆く者や、センターを気負わずに受け止めている者や(いいぞ!)、決意を新たにする者や、授業への感謝を書いてくれた者などなど、やはり生徒の言葉は力強く、暖かく、優しい。教員になって一番嬉しいのが、この生徒からの言葉である。そして、だからこそ明日も、これからも頑張ろうという気持ちを奮い起こせる。


 さて、これを書いている今は20日の午前2時。生徒たちはもう休んでいるかな。明日は早いしね。体調を整えて、元気に行ってらっしゃい!