小論文指導

 小論文指導の課題を持ってくる生徒が数名いる。理系で小論文指導を申し込んだ者は、夏休み中に数回指導を受けるよう連絡をしておいたのだ。自分の志望分野関連の新聞記事を読み、その要約と自分の意見を書いて添削を受ける、というものである。すでに2名が指導を受けているが、今日、さらにもう1人が課題を持ってきた。しかも2題。いやいや、立派なものだ。
 指導を受けている2名のうち1人も修正した課題を提出していたので、それと合わせて全部で3本の課題を添削する。記事の要約はまあ悪くない。しかし、総じてその記事のもっとも中心的な主張を外してしまう傾向がある。記事が取り上げようとしている問題はうまくまとめているのだが、そのことに対する筆者の主張がくみ取れていない。何故だろうか。こうした形の意見文にあまり触れていないせいか。
 したがって、その意見文も記事の主張とまともに対しての意見とはなっていない。また、自分なりに問題を設定し、それに対する意見や主張を展開する形にはなっていない。うーーーむ、これは教えがいがある。何か例を出すことによって、彼らはすぐに分かってくれるだろうから、何とか効果的な指導をしたい。


 とはいえ、私自身も危ういものである。今日は生徒が受験した模擬試験の国語の問題を説いてみた。客観式の問題は何とかなるものの、記述式の問題は解答を作り上げるのがなかなか難しい。ポイントを押さえ、それらを踏まえていけばいいのだけれど、頭が柔軟に動かない。うーーーーーーむ、これまた困ったものだ。頭の体操をしなければ。