県立教育センターでの高等学校国語科講座Ⅰの講義と演習を行った。6月に行ったⅡ期講座と、基本的には同じ内容である。ただし、今回は「情報教育の観点を踏まえた国語科指導」については、学習指導要領に書かれてあるから、という視点ではなく、生徒を取り巻いている環境がすでにそうだから、という視点で話をした。だが、まだこのあたりの噛み砕きが不足しているのだろう。受講者は2〜5年目の、柔軟な思考のできるであろう方々(しかも、私が初任研でお相手し、マップ法を紹介済みの先生方)であるにも関わらず、私の意図は十分伝わったとは言えないようだった。これは、自分自身の理解不足を露呈することになった。今後の課題事項である。
その後で、「ITを活用して授業をしよう」のコンテンツを見させ、自分なりの授業計画を作成させた。その際、アイデアを出させるために、マンダラートを用いた。今回、『考具』を読んで、マンダラートの可能性をようやく理解できたからだ。ある場合には、マップ法よりもマンダラートの方が「発想を広げる」という作業には向いているのかもしれない。そう仮定して、今回はマンダラートを採用した。結果は、これまた期待したほどの効果は上げ得なかったようだ。受講者で、9×9のシートに語句を埋められない人が続出した。これには、マンダラートに対する慣れの不足と、ITを使った授業という課題の難しさの両方が影響しているように思う。
今回は情報活用能力に関するアンケートを、事前に用意していたのに、実施するのを忘れてしまった。今回きちんと実施していれば、私の講義の問題点を分析するのに良いデータが得られたのに、と思うと大変残念なことをした。
というわけで、私としては多くの課題が残る、本日の講義・演習であった。