村上陽一郎の評論の授業

 夏休み前から引き続き、村上陽一郎の「科学と世界観」という評論を扱っている。この文章は、筆者の問題提起が文章全体のほぼ半ばあたりでようやく出てきたり、やや文脈の飛躍があったりと、なかなか取り扱いが難しい文章だ。それを、評論文の読み取り方を教える、という方向で授業展開している。
 評論文の読み取り方、といっても、特に目新しいものではない。

  • 言い換えの部分の探し方
  • 含むべき要素を確認しての要約の仕方
  • 対比を強調しての記述の仕方

などなど、ロジカル・ライティングの基本を、しかし自分で意図して使うことができるよう、考え方やまとめ方をあえてしっかり取り上げて教え、生徒自身に書かせている。
 しかし、期末考査がいよいよ近くなり、進度が気になってきた。最近はほとんどこちらの一方的な解説に終始している。こんな授業から脱却したいと思い、ファシリテーションを取り入れる可能性を探したいものだ。