進度調整のマジック

 8組での授業。「筒井筒」に本格的に入る。まずは前回で不完全だった助動詞の確認をする。そして、「田舎わたらひしける人」がどのような人なのかを確認する。前回の授業ではここを十分にできなかった。しかし、「田舎周りの行商をする人」と訳してしまっては、どう考えても貴族の子弟たちの恋物語だと読むことはできなくなってしまうがなぁ。致し方ないが。
 その後、第1段落の部分をじっくりと口語訳する。そして、和歌についても、「芥川」で示した和歌のポイントを再度示して、それに当てはめる形で確認していった。「筒井筒井筒にかけし……」と「くらべこし振り分け髪も……」の歌の贈答は句切れはあるは、倒置法はあるはで、チェックポイント満載である。まだ技法がないので、その分歌意は比較的ストレートである。後は背比べの意味と髪上げの意味さえ補ってやればOK。
 とはいえ、第1段落を終えたところでチャイムであった。実は、国語の初任研の一環として、明日の授業を初任者の方々に公開するのである。そのため、できればきりのいいところで終わっておきたいと思い、裏で一生懸命進度調整をしていた。何とか予定通りである。しかし、同僚から、第2段落は1時間で終わらなかったと言われ、ショックを受けている。明日はどうなるかなぁ。