動詞の活用の学習を『学び合い』でやってみた

 今日は本来は授業1コマの日なのだが、試験が近いし、やるべきことは多いしで、人から授業をもらって4コマとなった。8組と10組が1つずつ、2組が2コマのダブルヘッダーである。
 このうち2組は「絵仏師良秀」がまだ口語訳を終えていないので、1コマ目はそれを終え、2コマ目の始めは内容の深く読み取る作業を行わせた。
 残りの8組と10組は、特に8組は完全に『学び合い』で動詞の活用を学習させた。
 古典文法でまず理解すべきなのは動詞の活用である。口語文法では5種類ある動詞が、古典文法では9種類になる。その9種類の活用の仕方を完全に理解し、その上でどんな動詞が出されてもその種類を判別できて、活用表を書くことができ、なおかつその活用形を言えるようにならなければならない。古典文法の最初の関門である。
 今年はこの動詞の活用を『学び合い』で学習させようと決めていた。そこで、まずは生徒に「ますらを古典文法」のプリント5枚を配る。これは、動詞の活用についての説明と若干の練習問題を含めたプリントである。私が4年前に開発したものだ。4年前はわざわざプリントを作ったのに、この内容をいちいち私が説明していた。その時の生徒は、「もう分かっているのに」という顔をしてうんざりして聞いていたものだ。それにしては完全に理解できていなかったけれどね。
 そこで今年は、このプリントを使って『学び合い』をさせた。プリント5枚をすべて配り、目標は「このプリントの内容をすべて理解し、覚えることである」と告げた。また、プリントの最後にある練習問題の活用表を示し、「どんな動詞を示されても、この活用表を書くことができる」ようになろう、と宣言した。さらに、今日は正格活用を中心に学習すること、この授業の終わりに正格活用に限定した小テストを行うこと、その小テストではクラス全員が高得点をマークすること、そのためにお互いに協力して学習すべきこと、を話した。そして、学習を進めるためならどのようにしても良い、誰と一緒に勉強しても良いし、一人でやっても良い、立ち歩いても良いし、何を見ても良い、と宣言した。こうして30分ほど時間を与えた。生徒は思い思いに友人と学習したり、一人で学習したりしていた。
 実は、こんな工夫もしてみた。黒板に生徒の名簿番号を書き、「ある程度自身が持てた人は、自分の番号を消すこと。残っている番号の人がまだ自信のない人だから、よってたかってその人に教えてあげよう」と話した。いわゆる「可視化」である。だが、30分という時間では自信を持てる生徒は現れず、また、自分の番号が残っているのを嫌がるようなそぶりを見せた。もしかしたら番号を残すという方法は、生徒に抵抗感があるようだ。やはりM小学校での実践のように、山のイラストの麓に生徒の氏名を貼り、理解した人は山の頂に氏名を移動させる(山登りに成功した)、という方法の方が良いのかもしれない。
 8組では30分後に小テストを行った。15点満点中、12点以上を合格点とした。しかし、生徒はみんな自身がなさそうだったし、たった30分しか時間を与えていなかったので、自己採点した結果を発表させるのは酷だろうと思い、小テストを終え、自己採点をさせた後はそのままにしておいた。やはり集めれば良かったかなぁ。
 来週はどのクラスでも9種類すべての動詞について『学び合い』の手法で学習をさせるつもりである。この方が学習効率は高くなるはずだ。さて、来週の小中間考査が楽しみである。