「好奇心」の授業

 9組での授業。2日連続とは珍しい。
 昨日と同様に、最初からグループを組ませて作業をさせる。まずはプリントの完成を目指させる。その際、次のように話をした。

 プリントの解答欄に当てはまる一文や適切な文を、グループで協力して書き入れなさい。その際、何故その一文を選んだのか、何故その文にしたのか、という理由も説明できるようにしておくように。

 上教大の水落先生のblogに書かれていた、「国語における学び合い」の課題設定を参考にして、そのように指示をした。


 35分後、生徒に指名をしながら、解答を確認する。
 最初の質問は、「好奇心」という文章の「前文」はどの段落か、そしてその内容を端的に表す1文はどこか、という問題である。ところが、さっそく意見が分かれた。あるグループは冒頭の1文を答え、次のグループは3番目の文を答えた。どちらも、理由付けはしっかりしている。しかしこれは、「前文」の役割を十分把握しているかどうか、の問題である。そこで、「前文」の役割をもう一度確認させ、3番目の文がふさわしいことを示した。
 次の質問は、「本文」についてである。「本文」は3つの部分に分かれる。その1つ目の内容を端的に表す段落と1文を抜き出させる、という問題である。これまた解答は別れた。4段落目の最後の1文をあげたグループと、3段落目の途中の1部分をあげたグループとがあった。この2つは、どちらも理由付けがあまりしっかりしていなかった。「……と書いてあるから」という程度の答えである。それでは他の解答も可能であるよ、と指摘した。やはりここでも「本文」の役割を良く理解していないことが原因と思われた。そこで、「本文」には「具体例」と「その説明」の2つの部分があることを伝え、どちらが大切かを問うた。生徒は「説明」の方、と答えてくれたので、本文では具体例が書かれているのは3段落であり、その説明は4段落であることを確認させ、4段落から考えるべきであることを伝えた。
 生徒はやはり理由付けがしっかりしていない。もちろん入学したばかりで当然のことなのだが、中学校でもそうした理由付けの考察は十分していないのだなぁ、と思わせられた。こうしたところをしっかり考えていくことが、現代文の授業だと思う。