入学式

 平成22年度の入学式が行われる日である。そして、平成22年度が正式に動き出す日でもある。
 午前中は大清掃・会場設営、そして新任式・始業式が行われる。去年の今日、3年1組と出会ったのだなぁ。そして、4年前は3年8組と。本校に来てからは、このように担任をするということが特別な意味合いを帯びていて、その時々のことがこのように深く思い出されたりする。不思議なことである。
 さて,すべての準備を終え,新入生の点呼を行うために新しい1年10組の教室へ向かう。ところが点呼の時間を過ぎても1人遅れている。おやおやと思ったが,しばらくしているうちに到着した。まあ,最初から声を荒げるのもどうかと思い,暖かく迎えてやる。何となく,新しい学年はこれまでよりもいっそう幼さが目立つ。まあ,ほんの3週間前まで18歳の人間を相手にしていたのだからね。15歳の人間が幼く見えるのは当たり前だ。彼らを「幼い」と決めつけてしまうのは,可哀想である。
 さあ,全員が揃ったところで入学式へ。3週間前に通った道を4度目に通り,生徒たちを先導して式場に入っていく。その後の着席,入学許可における呼名,また,担任団紹介と,すべてのイベントを大過なくやり過ごすことができた。やれやれ,である。
 その後は最初のLHRがある。各種の書類を回収し,各種の書類を配ってまた回収し,各種の書類を配って説明する。もう配るのが多すぎる。入学の時にやろうとすることが多すぎるぞ。これでは何がなんだか分からなくなる。じっくり生徒たちがどんな人間か,見る暇もありはしない。
 少々時間をオーバーして次のクラス保護者会へ。ここではごく簡単に話をする。とにかくお願いしたいのは,朝読書を始めることと,応援歌練習では気をつけていて欲しいことと,PTAクラス役員をお願いする時はぜひとも断らないで欲しいことだけである。
 さて,新入生たちは無事本校へ入学した。これからまた新しい人間たちとの付き合いが始まる。様々なことが起こるだろう。それらに対応しつつ,果たしてどんな1年を送ることになるのだろうか。これもまた不思議なことである。