合格者オリエンテーション

 今日は朝からうららかに晴れた1日だった。今日は5日前の日曜日に合格発表された合格者たちのオリエンテーションの日である。3年前の時は雪が降っていたのだが、今年はうって変わって穏やかな1日となった。よほど、我々の学年は「雨・雪」学年だったんだなぁ。ここぞ、という行事になると雨や雪が降った。誰かが雨男なんだろうな。(^_^) 新学年はそんなこともなく、まずはよかった。
 この合格者オリエンテーションというのは、実に疲れる仕事である。まず、準備のすべてを自分たちで行わなければならない。しかも、3年前の時は在校生は午後から放課になっていたが、今年は授業時間確保のためか、午後も4限まで授業をしているのである。そこで、関係者の全員が準備から関われるわけではない。少ない人数で(それでも8人くらいはいたけれど)、受付会場の準備、オリエンテーション会場の準備、教室の準備などすべてを行う。
 合格者は11時30分くらいから顔を見せ始めた。我々が準備を終えて、さて昼ご飯を食べておかなければ、と思っていた矢先だった。やれやれ、お前たちは早すぎるよ、と思いながら、急いで食事をして受け付け態勢に入る。
 私はオリエンテーション会場で、生徒たちが席に着くのを指示する役をした。本校の視聴覚ホールは大変よい施設なのだが、何しろ大きいので、自分が着くべき席がどこか分かりづらいかも知れない。そこへ合格者たちを導いてやる。といっても、今回は一人一人にクラス・番号・ホールでの座席番号などを印刷した紙を渡してあるので、番号を確認しなさい、と時々注意してやるだけだったが。
 12時30分、スタート。のはずなのだが、他の担任が早めに自分のクラスの中で作業を始めてしまったので、流れ開始になってしまった。提出書類を集めて、出席をとり、さて、気を取り直してスタート。私は司会をする。学年部長の話、生徒指導の話、学習についての話、体育着購入についての話、などなどを行っているうちに、予定時間より5分以上超過してしまった。さすがに最初だものね。こちらも気合いが入る。どの方々も熱のこもった話だった。
 その後は生徒を教室に入れて、さらに各種提出書類を集める。もう集めるべきものが何種類もあり、訳が分からなくなってくる。次にはこちらから配布するもの。校章バッジを配り、それを付けるよう指示する。男子はボタンを入れ替えさせ、校章を襟に付けさせる。その後に、個人写真を撮影するために会場へ連れて行く。後は、教科書や副教材などを購入するお買い物ツアーへ行かせて終わり。
 後片付けをする頃には、もう疲れ果ててしまった。何しろここ数週間はデスクワークが中心の日々である。それなのに今日は、自分でもまだ段取りを頭の中に入れていない状態で次から次へと作業をこなし、しかもそれがまだ個人識別ができない生徒たちの重要書類を扱うもののわけだから、知らず知らずのうちに恐ろしく神経を使っていたのだろう。肉体的にはさほどの運動量ではないはずなのだが、神経的に参った。終わった後はもう何もできない状態だった。
 3年前もこうだったかなぁ。あの時も3年生を送り出したばかりで、今回よりも放心状態が長く続いていたのだが。もちろん疲れはしただろうけれど、今回ほど疲れを意識することはなかったんじゃないかなぁ。やはり年齢による衰えは隠せないね。
 あるいは、今日の流れを頭の中にイメージしていれば、こんなに疲れないのかもしれない。次に何をすべきか、いちいち指示文書を見ながらやっていたからね。これが、頭の中にイメージがあれば、もう少し余裕を持てたろう。でも、それは無理な注文だ。何しろ頭は、3日前に卒業していった3年生のことでまだまだいっぱいなのだから。気持ちをこちらに切り替えろと言う方が無理だ。
 ともあれ、卒業していった3年生に代わる、新しい生徒たちがまた入学してくる。新しい年度が動き出す。毎回、そちらへ頭が切り替わるのに時間がかかるようになってきたのだが、ともかくも新しいスタートへ向けて準備開始である。