特編C9日目

 まずは、一昨日の推薦入試の後片付けから始める。私の教室は推薦入試の面接会場になっていたため、机の配置ががらりと変わってしまっている。そこで、それを元の位置に戻す作業である。これは本来、入試用のレイアウトに変更してくれた2年生が行う作業になっていたはずだが、少なくとも我が1組の場合、2年生は時間までには来てくれなかった。このあたりは打ち合わせが十分ではなかったのかな。話は通っていたはずなのだが……。嬉しかったのは、講習でこの教室を使う我が1組の生徒たち数人が、率先して始業前から机を動かしていてくれたことだ。私が行った時はすでに作業が始まっており、4名ほどの生徒が机を動かしたり、教壇を戻したりしてくれていた。いやいや、さすがだね。おかげで作業はあっという間に終わり、5分間くらいで元の教室の配置に戻っていた。3年生が自主的にこの作業をやってくれたことを、私は非常に誉めたいと思う。もっとも、彼らはこの教室が元の配置に戻っていないと1限の講習をまともに始められないから、切実な問題だったののだろうけれど。
 講習は、今日は小説問題を取り上げた。東北大プレ模試の過去問と筑波大の過去問をセットにして生徒に解かせ、私は後から解説する。今回の模試の過去問は、角田光代の『ミツザワ書店』からの問題なのだが、文章は非常にわかりやすく、身近な場面で理解しやすいものだ。しかし、設問はなかなか難しく、これまた東北大の傾向に沿っているのか、設問に対する関連事項を文章からもれなく読み取り、それを総合的に解釈して組み立てていくという作業が必要となる。難問だが、良問である。ただ、解答例はなるほどとは思うのだけれど、その根拠が今ひとつ腑に落ちないところがあった。これを私なりに咀嚼して生徒に伝えていかなければならないのだが、それに非常に頭を使った。昨夜の作業はほぼそれに費やされてしまった。
 体調はまだまだ完全には戻っていないらしい。講習後に添削を依頼された生徒が来たので、一緒に問題を検討しながら添削を行っていったのだが、問題文が難しいせいもあるけれど、内容がなかなか頭に入ってこない。このことに限らず、今日はどうも集中力が不足していた。仕事の能率も低下している。昨日、しっかり休養をとらなかったせいなのか、それとも、まだ体調が戻っていないのか。そう思っていたら、どうも胃のあたりが重い。まだノロは続いているのかなぁ。体の他の調子はそんなにおかしくないんだけれどなぁ。