「こころ」の授業

 9組での授業。この時間も昨日の3組と同様、研究レポート作成の3時間目。最終回である。
 生徒に他のクラスと同様の指示を与え、私への質問可とした。そうしたら、このクラスでは多くの質問があった。大半は前回研究メモを提出していなかったグループがコメントを求めてきたものだが、すでにコメントを渡したグループもふたたび来て、さらに説明やヒントを求めたり、ある程度解釈した結果を私に確認しに来たりした。悪くない。彼らの理解度が分かって、私にとっては非常によろしい。ただ、彼らにとってはどうかなぁ。私とのやりとりが回数を重ねるに連れて、当然私の方は私の解釈へと彼らを誘導してしまう。彼らなりの自由な解釈ができなくなってしまう。それが困る。まあ、今までの彼らのやりとりからすると、彼らの自由な解釈を妨げるのではなく、まだまだ読み足りない解釈を修正する、という方向の方がほとんどだけれどね。生徒が示した解釈の中で私も「なるほど」と思わせられるものがある。それはもちろん押さえ込んだりせず、その解釈をさらに広げるよう励ます。そんな解釈にたくさん出会えることが私の望みである。
 このクラスは研究レポート作成の作業は今日で終わり。そして明日、早速次の授業がある。そこで、原稿提出は間に合わなくても、私が作成した学習プリントを使って小説の読み取りを確認していこうと思う。その中で、できるだけ担当した生徒の意見を吸い取り、正確に読み取った解釈については十分に取り入れていこう。もはや残り時間を考えると、そのような展開しか考えられない。