源氏物語の授業

 今日は8組と7組での授業。7組は先週の続きで、図書館に生徒を来させて、「源氏物語新聞」の制作をさせる。さすがに2コマじっくりやらせると、課題を終える者が続出する。こちらとしては、この2コマを使って源氏物語に親しみを持ち、ストーリーを少しでも理解してもらいたい、という願いを持っている。その方が、これから本文を読み進めていくのに好都合だと思う。
 理数科の8組は残念ながら同じ扱いができない。9月末の期末考査までの時数が、普通科文系の半分くらいしかない。もう早速本文の読会を始めなければならないので、この源氏物語新聞の制作はやむなくカットする。その代わり、6組生徒の作品をいくつか印刷して、参考プリントとして与える。生徒の作品があるとこんな使い方もできる。ありがたい。
 さて、その8組は最初から私が細かく読解をするのではなく、まずは生徒自身が文章を理解することをさせようと考えた。『学び合い』ですね。今夏の研修が生きている。そこで、源氏物語の紹介をし、冒頭部分の「光源氏誕生」を音読させた後、次の課題のプリントを配って、生徒自身が取り組むようにさせた。

☆課題:以下の質問について、クラス全員が答えられるようにしよう。

第一段落

  • 桐壺更衣が「かたじけなき御心ばへのたぐひなきを頼みにて交じらひ」していらっしゃるのは何故か?

第二段落

  • 桐壺更衣が「なほよりどころなく心細げ」という気持ちでおられるのは何故か?

第三段落

  • 桐壺帝が「この君をば、私物に思ほしかしづきたまふ」のは何故か?

第四段落

  1. 弘徽殿女御が「この皇子のゐたまふべきなめり」と疑ったのは何故か?
  2. 桐壺更衣が「なかなかなるもの思ひ」をなさったのは何故か?
  3. 「御局は桐壺なり」という一文はどのような意味があるか。内裏の建物配置図を参照して考えよ。

もうこれらの問題がすらすらできれば、後は何にもいらないというほどの欲張ったものばかり。(^^ゞ
 特に、このクラスには、古典が良くできる生徒なのだが、教科書ガイドのコピーを持ち込んで授業中でも堂々と開いている猛者がいるので、ガイドを見てもすぐには答えられない問題をまずはぶつけてやった。それでも昨今のガイドは、こうした問題にも何らかの記述があるかも知れないけれどね。もちろん、生徒には「何を見ても良い」と言っているので、ガイドもOKなのですが。
 授業では実質30分くらいしかこの課題に取り組ませる時間がとれなかったので、やや不全感がある。次の授業ではどう展開するか、思案中だ。できればもう1コマくらいはこのプリントに取り組ませたいなぁ。
 最後に、文法やら解釈の難しい箇所やらを取り上げた学習プリントを配り、宿題とする。うーん、こうしたプリントを配るあたり、まだ完全には『学び合い』になっていないなぁ。