「死にたまふ母」の授業

 同僚が病気のため出られなくなり、急きょその代わりに3組の授業をする。
 「死にたまふ母」の問題プリントを30分間ほどやらせ、その後で隣同士と交換して、解答例に従って採点をさせる。さらに、短歌の解釈例をプリントにして渡す。その裏面には「死にたまふ母」の全編が印刷されている。
 さあ、ここまで多くの資料を渡しておいて、続いて配るプリントは「仮想定期考査問題を作成しよう」である。コピー原紙に短歌本文が印刷されているものを配り、以下の問題を作問するよう指示する。

  1. 語句に関するもの
  2. 解釈に関するもの
  3. 内容理解に関するもの
  4. その他、自由に

 最低4題は作問させるわけだ。
 さらに、自分が作った問題の解答例とその根拠を書くプリントも配る。さあ、ここまでお膳立てして、後は自分自身が「死にたまふ母」の読みを深めることを期待しているわけだ。だから、私としてはこの課題は「学び合い」の授業であると考えている。
 今日はこの指示をしたところで終わった。来週までの宿題とする。そうしたら2名ほどの生徒が、「母が目をしまし離れ来て目守りたりあな悲しもよ蚕のねむり」の解釈について質問しに来た。私が作った解釈例ではまだ十分に理解できなかったらしい。でも、このようにして授業が終わった後に、短歌の解釈について質問に来るなんて、今までは考えられなかったことだ。早速「学び合い」の効果が出てきたようだ。嬉しい。