土佐日記の授業

 4組での授業である。今回は同僚が作ってくれた文法確認&語句調べプリントを使い、40分間という時間を与えて、プリント作業をさせた。
 このような作業をさせたのは、最近の古典の授業がマンネリ化してきたことと、生徒が本当に自力で訳しているのかどうか気になってきたからである。世の中には「教科書ガイド」という便利な本がある。国語の場合は、古典の訳、文法、そして教科書に載っている問題の解答などが記載されている。けっこうなお値段のするものだ。
 この本は、まず自力で訳した後で、その訳の確認や自分の気づかなかった所を確認する、という使い方ならば効果があると思うのだけれど、まあ生徒はそのような使い方はしない。古典の予習といえば、このガイドの訳を確認することである。そして指名された時には、この訳を読み上げる。それでその時はやり過ごすことができる。私はこうした古典の授業を何とか解体したいと思っているのだ。
 そこで、今回はまず自力で意味調べ・文法調べを行わせた。この際、隣同士で机をくっつかせて、友人と一緒に意味を調べるようにさせた。できれば相談をして欲しかったのだが、生徒は役割分担をして、後でお互いに写し合う、という戦法に出たようだ。なかなかこちらの意図通りには生徒は動かない。というか、そう動かざるを得ないようにこちらが仕掛けるのが不十分だということだ。
 でも、ある生徒が、こうしたやり方は久しぶりで楽しかった、と感想を書いていた。作業はだいたいが楽しいものである。
 明日も他のクラスで同じことをやってみよう。彼らはどのような反応を示すだろうか。