徒然草の授業

 9組での「花は盛りに」1時間目。9組は時間数に余裕があるので、細かい所まで説明ができる。例えば、接続助詞の意味の見分け方について説明をする。「を・に・が・ど・ば」(鬼がドバッ!)の接続助詞のうち、「ど」は逆接、「ば」は仮定条件or確定条件である。残りの「を・に・が」は、前後の文のつながり方によって順接・逆接・単純接続と分かれる。この理解が文章全体の意味を左右することにもなる。というわけで、板書しながら説明をする。
 前回の授業で読みと助動詞の指摘は終わっているので、今日は助動詞の意味を確認しながら口語訳を進める。この「花は盛りに」は、一般的な美の鑑賞態度とはややひねた観点を賞賛するものだから、理解が少々厄介である。しかし、「最盛期だけが良いとする考え方がかつてもあった。今もまた最盛期だけがよいとする考え方がある。そうした考えに対して、兼好のこの見方は日本の伝統的な観点を思い起こさせるものである。」と指導書の解説にあった。指導書もたまにはいいことを言う。この部分はいただきである。確かに、文章を訳し終えた後で、人生についてこの見方を当てはめるとどうなるか、生徒に問うてみたい所である。