山月記の授業

昨日に引き続き、山月記の授業の7時間目。今日の授業で、このクラスでは山月記は終わった。予定より1時間多くかかってしまった。
6段落・7段落の読解に取り組む。妻子を託した後の李徴の「慟哭の声」、そして(えんさん)と別れる時の「悲泣の声」の内容を上げさせ、「慟哭の声」の中にある妻子との別れの悲しみが、「悲泣の声」では優先順位がかなり低くなっていることを確認させた。その結果から、李徴が変われなかったことを指摘し、それを踏まえて最後の「光を失った月」に向かってほえる姿に李徴の自身を誇示する心を否定しきれないことを指摘した。
最後に、山月記に出てくる「月」の意味について考えさせた。「月」は時間の経過を表すとともに、李徴の人間性を象徴しているし、また、李徴が憧れてやまぬもの、しかし決して手の届かぬもの、つまり芸術・詩の世界の象徴であることを説明した。生徒は納得はしないものの、理解はしてくれたかな?