「舞姫」の授業

 1組での授業。今日はこの1コマのみ。本来は2コマなのだが、大会引率の同僚と授業を交換し、今日は1コマとなった。その代わり、明日は4コマ。体育祭用のβ日程というものが始まっているが、この日程がくせ者である。何しろ3限が11:55〜13:00という時間帯だ。通常、昼食を摂っている時間帯に授業をするわけで、体のペースが非常に乱される。その中で、明日は4コマかぁ。やはりβ日程は廃止すべきじゃないかなぁ。昼休みを拡大した方が良いよ。
 というわけで、1組の授業。本当は、無理をすれば今日中に「舞姫」を終わらせられた。あるいは、残り少しだけにすることもできた。しかし、わざと内容を引き延ばして、明日の授業で本文の読み取りを終えることにした。その理由は、今日・明日と部活動の大会出場のため公欠する生徒が多く出るからだ。本文の読み取りを終えた後、例の「悪因ランキング」をやろうとしている。もう、「舞姫」といったらこれ! という、定番中の定番である。これはできるだけ多くの生徒に参加してもらいたい。そこで、生徒が何人も欠けてしまう明日にこれを行うわけにはいかないのだ。何とか今週中は本文読み取りを続け、来週になってこのランキングに取り組ませたかった。
 そのために、少々手荒だが、授業始5分間読書を10分間に延長した。でも、やってみると意外に短く感じるものだ。私が読んでいるのが『1Q84』であったこともあるのだろうが、もっと読んでいたいという気にさせられた。5分間でもけっこう読めるのにね。
 その後、豊太郎が天方伯に対して「承りはべり」と答える際の心情を丁寧に読み込ませ、3つの観点からまとめさせた。「もしこの手にしもすがらずば……」の箇所で、豊太郎が天方伯の申し出を断った場合の、?豊太郎の気持ち、?天方伯・相沢の予想される行動、?豊太郎が具体的にどのような生活を送ることになるか、の3点である。彼の不安・恐れはよく分かる。「身は欧州大都の人の海に埋もれむ」という彼の恐れは大変に理解できる。ある種、生徒たちが来年の春に大都会に出て行った時にまず感じることではないだろうか。
 次に、豊太郎がエリスの家に帰り着くまでの経路をたどり、「我は許すべからぬ罪人なり」の意味合いを考えさせ、家に帰り着いた後に人事不省に陥ることについての作者の意図をまとめた。
 やれやれ、思ったより時間がかかった。予定では最後の部分に少し入り込むつもりだったのだが。明日の楽しみとしておこう。