アフターケアーな1日

 毎週火曜日は先週の授業のアフターケアーに費やします。まだまだ仕事に慣れていないせいか、時間がかかります。
 私はすべての授業に「大福帳」を用いています。大福帳は早稲田大学の向後千春先生のサイトから書式をダウンロードし、それを印刷して用いています。私のやり方はもっともオーソドックスでしょう。授業の初めに学生に各自の大福帳を持って行かせ、授業の終わり5分前くらいに大福帳にその日の授業を振り返って書かせます。書く内容は授業の感想・質問・意見・雑談など何でもOK。それを提出して、その時間は「出席」となります。
 私の担当する授業は、1年生全員と2年生のほとんどが受講しています。プラス、2年生のゼミ13名分。合わせれば240名くらいになるでしょうか。その一人一人が書いて提出した大福帳をチェックして出席を確認し、また一人ずつコメントを書いていきます。先月は、特に1年生のものはコメントをほとんど書けなかったのですが、連休を利用して一度書いてみたら意外に書けたので、今日は1年生のものにもすべてコメントを付けました。
 コメントといってもたいしたことは書きません。本当に簡単なものです。それでも不思議なもので、こうして一人一人にコメントを考えていくと、学生の考えていること、思ったことが少しは分かるような気がします。何しろ、1つの授業に最大で65名がいるのですから、授業内で一人一人に目を配るのは至難の業です。その点、この大福帳を取り入れることによって、少しは学生と対面して話をしている気にはなれます。良いことなのではないでしょうか。
 これを高校現場でやろうとすると、もう無理でしょうね。何しろ週のうちに2、3回は授業があるわけですから、毎回コメントを付けることはほぼ不可能です。もっとも、高校くらいなら一度に相手にする生徒は多くても45名くらいでしょうから、そして週に数回顔を合わせるわけですから、大福帳という手立てを採らなくても一人一人にかなり接近することができます。
 大学・短大という場では、学生とは基本的に週に1回しか顔を合わせませんから、こうした大福帳という手立てが必要になってくるのでしょう。コメントを書くのは正直大変ですが、慣れてくれば、ある程度は苦にならないかもしれません。何とか続けていきたいと思います。