言葉指導法IIの準備がおもしろい

 今日は第2回目の「言葉指導法II」の準備に取りかかりました。幸いにも、前任者から昨年度の授業資料をいただいています。それを参考にして私の授業を組み立てるつもりでしたが、ご提供いただいた資料があまりに素晴らしく、また興味深いのです。そこで、その資料を私の授業でも用いることにし、その解釈と授業での活かし方は私独自の手を加えようと考えています。
 今日はその資料を私なりに読み込みました。そうしたら、いやはや面白い、面白い! 幼児の具体的な事例が紹介されたものなのですが、その事例を「言葉」の観点から、あるいは「望ましい保育者の姿」の観点から読み取っていくことで、具体的事例の意味合いを私なりにつかむことができてきました。これはある意味で「資料の解釈」をしていることになります。私はもちろん、保育の実体験はありません。私にあるのは高校教諭としての30年間の経験です。しかし、与えられた資料を読み解くという訓練はこれまでにさんざんしてきました。それを保育の具体的な事例報告に適用することで、保育のあるべき姿についてイメージを抱くことができます。これはなかなか面白い経験です。
 しかし、授業ではその私の解釈を蕩々と述べ立てるつもりは全くありません。授業でやりたいと思っていることは、まさに私が授業準備の中でやってきた、「事例を自分なりに解釈する」こと自身を学生に体験させることです。面白いと感じるのは、他人の優れた解釈を拝聴することではありません(それも興味深い面はありますが)。自分が、自分の能力をフルに発揮して、自分なりの解釈を作ることこそが、真に面白いと感じることでしょう。それを、グループ・ディスカッションの方法を用いて、学生にさせたいと考えています。私自身の解釈は、学生に問われたら「資料の一つ」として提供するのにやぶさかではありません。しかし、授業で真に活動すべきは学生自身です。授業者たる私ではありません。
 自分の力を伸ばすべき授業において、汗をかくべきなのは学生自身です。授業者である私が汗をかいて何になるでしょう(汗かきなので、きっと汗はかくでしょうが)。(^_^)