夏期講習前半2日目

 昨日より夏期講習の前半が始まっている。各教科からの多種の講座開講を片付け、生徒たちの多様な選択を整理し、複雑な時間割を組んで、そして迎えたこの夏期講習である。1日目はどうやら問題なく過ぎた。講習開講の準備はどうやら大丈夫だったようだ。
 国語科は現代文記述と古典センターの2講座を開講している。それぞれ3クラスである。私は現代文記述の2クラスを担当する。昨日、1コマ目が終わり、今日は2コマ目が終わった。使用テキストはS文社の『実践総合』である。このテキストは昨年も使っている。そして昨年の担当から「難しいよ」と言われていた。いやぁ、聞きしにまさる難しさである。記述問題をもちろん私も解いてみるのだが、片っ端から模範解答に訂正させられる。うーん、これは私自身が記述問題の解き方を理解しなければならない状況である。ちょうど生徒と同じで、あるいは良いことかもしれない。
 そこで、講習の内容は記述問題の解き方・考え方を講ずることにする。昨日と今日の2回の内容は以下の通りである。

  1. 1日目
    1. 問題文を段落分けして、設問が立てられた意図を探る
    2. 問題文が「要するに言いたいこと」は何か考える
    3. 二項対立を意識して問題文を読み取る
  2. 2日目
    1. 問題文をまずは2つに分けて、段落分けを開始する
    2. 二項対立を意識して問題文を分析する
    3. 二項対立を記述解答の形式としても使用する

 今回は「二項対立関係」を生徒に十分に意識させようとしている。生徒に身につけて欲しいのは「二項対立関係」を見抜く力、つまりは複眼思考能力である。単一思考の簡便さ、と同時にその危うさは十分分かっている。複眼思考をして、思考の宙ぶらりん状態に耐え抜く「精神的タフネス」を養って欲しいのだ。同時にそれは大学が求めている能力であり、社会が求めている能力であるだろう。
 講習は私の説明を聞いた後、生徒が自分で試してみる時間を持とうとしている。それでも、どうしても私がしゃべることが多くなってしまい、準備していた課題を十分にこなすことができないでいる。まあそれでも生徒はほとんど休まずに2日間出席してくれているので、多少は役に立っているのかもしれない。
 しかし、それにしても準備が大変だ。2コマの講習、午後は保護者会、その後で予習をするけれどとうてい間に合わず、家に持ち帰って予習、そして講習プリント作りである。毎日充実しすぎています。倒れる暇もないくらい。