テスト返却

 7組と8組での授業。今日はどちらも、昨夜3時半までかかって採点し終えたテストを返却する。解答の解説をしながら、「助動詞の問題で3問全部正解できなかった者は、この夏休みは助動詞の復習をせよ!」と活を入れる。本当に、古典の理解において助動詞の知識の有無は中学生と赤ん坊くらいの差がある。私は、恥ずかしながら助動詞を本格的に勉強したのはずいぶん後のことである。それほど、私は古典が苦手だったのだ。その時、助動詞を少し覚えただけで古文が読めるようになったのには正直驚いた。こんなことならもっと早くから勉強すればよかったのに……、と思ったが、何しろ私が高校生だった当時の母校の先生方は蕩々と口語訳を述べられるばかりで、文法的説明などほとんど受けた覚えがない。そもそも指名されて訳させられたという記憶がない。まあ、若干記憶の美化作用が働いているとはいえ、当たらじといえども遠からじの状態だと思う。文法書を開いたのは用言の活用を覚えさせられた時くらいだったよな。もっとも、そのおかげか進度はやたら速かったような気がする。だからずいぶんたくさんの文章を読んだのだろう。大鏡の冒頭部分までちゃんと読んだことを覚えているものね。
 まあ、そういうわけで、私自身が助動詞を覚えることによって古典の解釈に目覚めたものだから、生徒には口角泡を飛ばして助動詞・助詞の理解の重要さ、漢文における句法の理解の重要さを説くことになる。これで少しはこの夏休み中に古典の勉強をする者が出てくれればありがたい。何しろ私が古典に出ているのは理系・理数科のクラスだから、彼らが古典を勉強できるのは夏休みくらいだからね。