夕顔の授業:一つの授業のテーマを掲げてみた

 2組と4組での授業。購読は何しろ2週で3コマしかないので、授業と授業との間が非常に間延びしてしまう。今回も10日ぶりくらいの授業だった。
 そこで今回は、それぞれのクラスで進むであろう範囲の中で、解釈をしていくことによって解決すべきテーマを授業の最初に提示してみた。
 2組は

  • 夕顔の家の様子が詳細に書かれているのは何故か?

 4組は

  • 源氏は夕顔を何故連れ出して別の家に行こうとしたのか?

というものである。
 2組の方は「普通の女性ならば恥ずかしがってしまうであろう家なのに、夕顔はいっこうに気にしようとしないことが、逆に源氏の気を引いていることを示すため」、4組の方は「周囲に気兼ねなく逢っていたいこともあるが、何より夕顔のはかなげな可憐さに源氏が虜になり、彼女を何としても自分一人のものにしておきたいと思ったから」ということになる。それを、口語訳を生徒にさせながら少しずつ確認し、最終的に授業の終盤あたりで最初に提示しておいたテーマの解答にたどり着けるようにした。時間がきて、テーマの解答までたどり着けないかどうか心配だったが、今日の2時間はどちらも成功だった。
 このように、解決すべきテーマを先に提示し、それを授業内で解決するというスタイルは良いかもしれない。生徒の興味を持続できるのではないかなぁ。