学び合いフォーラムに参加

 今日の午後は『学び合い』フォーラムに参加した。特別伝道集会の期間中なので、今日・明日と行われるフォーラムだが、この午後しか参加できない。私の今夏の研修ツアー第2弾である。
 開幕行事は『学び合い』NEOと題し、『学び合い』の基礎・基本を分かりやすく説明された。会に参加してやっと、「NEO」と題されている意味が分かった。「サラリーマンNEO」のノリなんですね……。水落さんの解説が非常にわかりやすくて良かった。その後の、会場の質問16問に西川先生がガンガンと解答していったのが圧巻だった。でも、とても分かりやすかった。
 公開ゼミには片桐さんとあべたかさんのゼミに出て、次には赤坂さんと大原さんのゼミに出た。水落さんのにもぜひ出たかったのだが、今回はまだ話を来たことのない人の話を聞くということを優先した。結果として大正解だった(もちろん、水落さんの話も素晴らしかったでしょうが)。

片桐・あべたかゼミ

 片桐さんとあべたかさんのゼミは、『学び合い』と朝の読書のつながりについて、そしてあべたか流『学び合い』の実践について話された。片桐さんの話は後の話と関連してくる。私としては、生あべたかさんにお会いできて嬉しかった。マインドマネージャーを使ってのプレゼンは新鮮で、面白く分かりやすかった。個人的にはモバイル機器について話をしたかったなぁ。私、あべたかさんのモバイル話の大ファンなんです。(^_^)

赤坂・大原ゼミ

 2つ目の赤坂さんと大原さんのゼミは、目から鱗のものだった。最初、大原さんがご自身の『学び合い』の失敗実践を赤裸々に発表してくださった。その後、赤坂さんの課外活動実践が報告され、クラス会議の実践が紹介された。この順番が素晴らしく良かった。大原さんのものは『学び合い』に対する一般的な不安を代表する実例だったし、赤坂さんのものはまさにそれに対する解答である。

『学び合い』は、学習指導よりは人間関係である

 誤解を恐れずに私が学んだことを一言で言えば、「『学び合い』は生徒との人間関係である」ということだ。『学び合い』を成功させる原動力は『学び合い』のテクニックや実践方法にあるのではない。それは生徒との人間関係である。教師と生徒との人間関係が良好であれば、『学び合い』をさせれば自然と学習が促進される。しかし、生徒との人間関係が良好でないクラスでは、『学び合い』は上手くいかない。それでも、生徒同士が教え合うのだから、教師一人が踏ん張るものよりも効果が上がるだろう。しかし、真に『学び合い』を成功させるには、その教師と生徒集団との人間関係が良好であることが必要だ、ということだ。
 赤坂さんの実践報告によれば、クラス会議によってクラスの人間関係が改善し、クラスのメンバーへの信頼感をほぼ全員が持てるようになった。そのクラスで『学び合い』をさせると、算数などでは全員が90点以上を取る、という。一方、大原さんの実践では、大原さん自身が講師として赴任したばかりで、生徒との人間関係がまだ構築されていない状態で『学び合い』を進めていったので、上手くいっていない。大原さんの失敗事例の解決方法は、赤坂さんの実践の中にあるのではないか、と思った。お二人の実践の共通項は「生徒との人間関係の構築」である。
 そう考えてみると、片桐さんの「朝の読書は『学び合い』に似ている」という提言もその文脈で理解することができる。朝の読書も生徒との人間関係がその成功・失敗を左右する。教師が読書を重視している姿勢が生徒に伝わっていれば読書は成功する。しかし、教師が読書に不熱心であれば読書は上手くいかない。朝の読書も生徒との人間関係が基軸にある。だから『学び合い』と似ているのだ。
 『学び合い』を実践している方々はみな人間的魅力のある方々である。熱い情熱を持っている方、ユーモアの豊かな方、静かな中にも確固たる自信と信念のある方などなどである。そうした方々が行う『学び合い』だから、上手くいっているのではないだろうか。