新潟授業研究会

 久しぶりに参加した。いままでもほぼ毎月1回ずつ開催していた。前回参加したのは昨年かな。まだセンターでやっていた頃だ。その時、どうも参加者の話題に入り込めない印象を受けたので、少々遠ざかっていた。今春の宴会には参加したのだけれどね。
 会場は鳥屋野公民館。6畳くらいの和室で坐りながら話し合いをした。これはなかなか良いね。あまりきれいな和室とは言えないが、こぢんまりとしてアットホームで、雰囲気は良かった。当初は4人で、最終的に5人で研究会をした。
 テーマは「話し合いの授業における目標の設定について」。有名教材の授業目標を設定することをみなで話し合った。扱ったのは『山月記』、『オフサイドの感覚』、『羅生門』である。小説2つ、評論1つだね。
 話し合いの目標は、「これ1つを生徒に指示して、後は生徒が勝手に話し合って学び合い、教材のすべてを学習できるような目標を設定する」というものだ。これを考えるためには当然教材そのものがどういうものであるかを深く理解しなければならない。また、主催者である片桐さんの方針として、「その教材でなければならない」目標を設定しよう、ということだ。つまり、段落に分けるとか、構成を理解するとかいうのは、なにも『山月記』でなくても良いわけだ。何故『山月記』でなければならないのか。それを考えながら目標を設定することとなった。
 結果的には、目標を設定できたのは『羅生門』のみであった。他の2つは結論が出ず、途中で終えることとした。それでも、それらの教材をめぐって参加者5人が様々に語り合い、授業の可能性を探り、また国語という教科をめぐって、また教育そのものについて、教育を取り巻く環境について、などなど、多岐にわたりつつ話し合いができた。非常に有益だった。
 私自身の今回の収穫としては、「その教材でなければならない」理由を追及する、という姿勢を確認できたこと、かな。私はここ最近は、評論の読み方、小説の読み方、などを生徒に身に付けさせることを目標としてきたので、読み取り方を多少固定化しながら教えてきた。よって、教材は正直のところ何でも良いのだ。でも、その中でも何故その教材を取り上げたのか、それをもう少し考えるべきなのかな、と思った。
 良い会でした。次回もできれば参加したい。