生徒総会

 今日のLHRは生徒総会であった。案件は予算関係の承認と、青陵祭の時間短縮のための方策についての審議である。
 長引いた。1時間を超えてしまった。生徒の集合が遅かったせいもある(1年生は時間前にちゃんと並んでいたぞ)。しかし、最大の理由は、残念ながら議長の議事運営のまずさと、生徒会執行部の議案提案のまずさにある。
 青陵祭の時間を短縮するために、いくつかの競技を廃止したり、連合創造の準備時間や演技時間の短縮などを提案していた。当然生徒の方からは反対意見が寄せられる。しかし、議長は生徒の反対意見を修正案として取り上げることを自分たちではせず、生徒会執行部=提案者がすることに任せてしまっていた。そりゃ、お前たちの仕事だろ。議長というのは議会を運営する絶大な権限がある。他人が勝手に議事を進行することは防ぐべきである。さらに、採決をした際に、生徒の方から、今の採決は修正案なのか原案なのかが分からないという抗議を受けて、採決をやり直してしまった。おいおい。それは聞いていない生徒の方が悪いんだろ。一度された議決は変えてはならない。それを認めては、ごり押しがまかり通ってしまう。
 提案者である執行部にも問題がある。そもそも、何故このような細かい時間削減案をいちいち生徒総会にかけるのか。まずは時間削減の是非を生徒総会にかけ、方針が了承されたら、具体的案件はHRなどで評議員を通じて検討してもらうべきだ。具体的な削減案が反発を食らうのは当然であり、しかもあのような直接民主制の欠点が出やすい場に持ちだしたら、時間削減案が成立しないのは火を見るより明らかである。
 そもそも、生徒たちは時間削減案を認めないことによるデメリットを理解しているのか。競技数も変えない、応援のやり方も変えないのであれば、それ以外の場面にかかる時間を削減しなければならない。つまり、閉会式後の連合長によるイベントを禁止したり、表彰式を後日に開催することをする必要が出て来る。生徒たちはそのデメリットを理解していない。目先のことばかり考えて、それにより発生する不利益について考えていない。しかし、これはその可能性を指摘しなかった提案者=執行部に原因がある。時間削減案のメリットとデメリットをきちんと説明すれば、生徒たちの反応も変わったはずだ。よって、まずは青陵祭の時間を短縮することの是非を、そのメリット・デメリットを踏まえてきちんと説明して了承してもらい、具体的案件について審議する方法を提案して了承してもらう。これだけで良かったはずである。そうした提案をしなかった執行部の責任は大きい。彼らはこの問題についてどのように収拾をつけるつもりなのだろうか。
 というわけで、久しぶりに盛りあがった生徒総会なのだが、残念ながらその内容はかなり「お粗末」であった。生徒たちは議論の仕方を知らない。しかしそれは、それを教えてこなかった我々教員に、特に国語科教師に原因があるのではないだろうか。こりゃ、やはりディベートを本格的に指導するか?